マイホームの夢が実現できるかな?

固定資産税

◎長期優良住宅の税額は5年間、2分の1に減額(一般住宅は3年間)

◎住宅の敷地は課税標準が6分の1に軽減

 固定資産税は、毎年1月1日現在、市町村の固定資産課税台帳に、土地、家屋又は償却資産(事業用の機械など)の所有者として登録されている人に対してかかる税金です。固定資産税は、所有者であるかぎり毎年課税され、その税額は、納税通知書に従って、原則として、年4回に分けて納付します。

 固定資産税の税額は、次の算式により計算されますが、都市計画施行地内の土地及び家屋に対しては、別に都市計画税が課税され、固定資産税と併せて納付することになっています。

固定資産税の算式

 課税標準(固定資産税台帳に登録された評価額) ×1.4%(標準税率)= 固定資産税 

都市計画税の算式

 課税標準(固定資産税台帳に登録された評価額) ×0.3%(制限税額)= 都市計画税 

 住宅の敷地は課税標準を軽減 

 専用の住宅用地(別荘用地を除く)のうち、1戸当たり200㎡以下の部分は、小規模住宅用地として評価額の6分の1(都市計画税は3分の1)を課税標準額とします。1戸当たり200㎡を超える部分(住宅の床面積の10倍の面積が限度)は、一般住宅用地として評価額の3分の1(都市計画税は3分の2)を課税標準とします。なお、この課税標準の軽減は、土地と住宅の所有者が別人であっても適用されます。

200㎡以下の部分
小規模住宅用地
200㎡超の部分
一般住宅用地
課税標準の軽減課税標準の軽減
固定資産税評価額×1/6固定資産税評価額×1/3
都市計画税評価額×1/3都市計画税評価額×2/3

 建物 新築後一定期間の税額(120㎡以下の部分)2分の1に減額 

 土地 課税標準(200㎡以下の部分)6分の1に軽減 

 併用住宅の敷地については、次表の居住部分(別荘部分を除く)の割合の区分にも応じ、下記に掲げる率をその土地の面積に乗じて得た面積に相当する土地が住宅用地とされます。

居住部分の割合=居住部分の床面積/総床面積

居住部分の割合住宅用地の率
専用住宅100%1.0
併用住宅
下記以下25%未満0
25%以上50%未満0.5
50%以上1.0
地上階数5以上の耐火建築物25%未満0
25%以上50%未満0.5
50%以上75%未満0.75
75%以上1.0

 住宅用地にかかる固定資産税の計算方法は? 

 借地上に店舗兼住宅のビル(地上3階建、総床面積300㎡、居住部分の床面積100㎡)を所有していましたが、このほどその敷地(250㎡、1㎡当たり評価額9万円)を買い取りました。

 住宅用地の面積は? 

居住部分の床面積100㎡÷総床面積300㎡≒居住部分の割合33.3%➡住宅用地の率は0.5

土地面積250㎡×住宅用地の率0.5=住宅用地の面積125㎡

➡住宅用地の面積が200㎡以下のため、125㎡のすべてが「小規模住宅用地」となります。

 固定資産税の課税標準額は? 

(小規模住宅用地125㎡×1㎡当たり評価額9万円)×住宅用地の軽減1/6+住宅用地以外の面積(250㎡-125㎡)×1㎡当たり評価額9万円=課税標準1,312.5万円(千円未満の端数切捨て)

 固定資産税の税額は? 

課税標準額1,312.5万円×標準税率1.4%=税額18万3,750円

(注1)都市計画税の課税標準額は1,500万円となり、制限税率0.3%の場合の税額は45,000円になります。

(注2)商業地等の負担調整措置は考慮していません。

 新築住宅は固定資産税を減額 

 2020年3月31日までに新築された住宅については、新たに固定資産税が課される年度から一定期間の固定資産税を減額する特例が設けられています。対象となる家屋の固定資産税額のうち、居住用部分(又は基準居住部分)に対応する税額(床面積120㎡までの部分に限る)の2分の1に相当する金額が減額されます。

(その家屋の固定資産税×居住用部分又は基準住居部分の床面積(120㎡を限度(注1))/その家屋の総床面積)×1/2=減額される税額

(注1)基準居住部分とは、共同住宅等の場合に居住用として独立的に区画された一の部分で、その基準居住部分が2以上ある場合は、それぞれについて120㎡までが限度。共用部分は、各戸の床面積に応じて配分。

(注2)この特例の対象となる住宅には、いわゆる「セカンドハウス」も含まれます。

■税額軽減の対象となる新築住宅の要件

居住用部分の要件➡総床面積の50%以上

床面積-区分所有以外のもの-マイホーム等(貸家以外、戸建貸家)➡居住用部分又は基準居住部分50㎡以上280㎡以下

床面積-区分所有以外のもの-賃貸住宅等(戸建以外の貸家用)➡基準居住部分40㎡以上280㎡以下

床面積-区分所有のもの-分譲マンション等(貸家以外)➡専有部分に共用部分を配分50㎡以上280㎡以下

床面積-区分所有のもの-分譲マンションの賃貸等(貸家)➡専有部分に共用部分を配分40㎡以上280㎡以下

■減額期間

構造区分減額期間
一般新築住宅
減額期間
認定長期優良住宅
戸建住宅等(下記以外)3年度分5年度分
マンション等(地上階3以上の準耐火又は耐火構造住宅)5年度分7年度分

 新築住宅にかかる固定資産税の計算方法は? 

2019年中に戸建住宅(認定長期優良住宅、2階建て、床面積150㎡、評価額1,500万円)を新築しました。

 減額前の税額は? 課税標準額1,500万円×標準税率1.4%=21万円

 減額される税額は? (減額前の税額21万円×限度面積120㎡/床面積150㎡)×減額割合1/2=8.4万円

 減額後の税額は? 21万円-8.4万円=12.6万円