読み方:だいさんしゅとくしゃ
担保物権が設定された 不動産 について、 所有権 又は 用益物権 を取得した第三者のこと。
担保物権が実行されると、これに対して対抗力をもたない第三取得者の権利は原則として消滅してしまう。
そこで民法では、債権者(担保権者)と第三取得者との利害の調和を図るために、次のような規定を設けている。
1.抵当不動産について所有権又は 地上権 を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは、 抵当権 は、その第三者のために消滅する( 代価弁済 。民法378条)。
2.抵当不動産の第三取得者(所有権者のみ)は抵当権消滅請求(旧条文では滌除=てきじょ)をすることができる(同法383条)。
さらに、第三取得者は 代位弁済 をする正当な利益をもつものとされる(法定代位。民法500条)。